13.3インチの画面を見て思い出したこと

秋くらいかな。エスプレッソがおいしいお店で、朝7時からパンを焼いていた。
家を出る時はまだ暗い。マフラーを巻いて駅に向かう。
わたしの部屋より狭いキッチンで、パンを焼いて、パニーニをつくって、コーヒーカップを洗う。めちゃくちゃ忙しくなければ、キッチンにはひとり。淡々と進める。

スタッフ数と仕事量と店の回転率が明らかにあっていない状況でなかなか厳しい。さらに私は新人で作業スピードが遅い。特にパニーニを作るのが遅い。

長く働いている人に「どうしたら早く作業が出来ますか?」と聞いたとき、一番に言われたのが「作業スペースを広くとること」。
「どんなに忙しくても、片付けてから次の作業に進むこと。スペースが狭くなると効率が落ちる」
そりゃそうだろって感じだけれど、お客さん待たせてると思うと、つい片付けより先に次の商品を作りたくなる。その気持ちをぐっと押さえて、環境を整えようということ。

パソコンの画面13.3インチに、ちいさなウィンドウをたくさん表示させているのを見て、そんなこともあったなぁと思い出した。明日のために今日はもう眠ろう。

余談だけれど、500gのモッツァレラチーズを5gずつ100等分するのが好きだった。
チーズと垂直に牛刀をまっすぐ落とすのが気持ちいい。5gであればどんな形でも良いと言われ、パニーニに入れて焼くものだからと薄く平べったくなるように包丁をいれていた。

おやすみなさい