西谷真理子さんの「女子の強気」というコラムがおもしろい。世田谷ものづくり学校サイト内での連載で、ものづくりをする女性へのインタビュー記事。
第7回 大谷有紀(Ki Noeデザイナー、資生堂宣伝制作部勤務)デザインという大きなものに向かって | IID 世田谷ものづくり学校
インタビュアーの一覧には、日傘作家のひがしちかさんのお名前もありました。
ひがしちかさんといえば、ほぼ日刊イトイ新聞のインタビューが印象的。
中でも"「履歴書は二度と書かない」って決めたんです。"という一言に、ぐわんときました。
わたしはたぶん、人の覚悟に弱い。
本コラム内にも印象的なフレーズがいくつかありました。
文化服装学院卒業後、初期のシアタープロダクツに入り、2年間働いて多くのことを学び、「素敵な仕事をする人たちは、人間が素敵なんだ」ということに気付くが、自分でも「素敵な」ものを生み出したくて、シアターから離れ、紆余曲折を経て、2010年にCoci la elleを始めた。
安いものしか売れない、と言われる時代に、あえて高い日傘を作る。その価値に自ら責任を持つ。
これを手に取る人は、そこから「素敵な」夢を受け取るに違いない。これこそ、当代強気女子のビジネスの作法だ。
その他の方のコラムにもいくつか気になったフレーズがあったので、メモ。
やくしまるえつこさんや二階堂ふみさんのスタイリングをして、今や人気スタイリストの一人になっている髙山エリさんだが、最近「スタイリストって何なんだろう?」と思い始めたという。自分がかわいいと思う感覚を曲げたくなくて「絶対これじゃなきゃ嫌だ!」と妥協せずに突っ張ってきて、気がついたらその個性をおもしろがってくれる人たちが世の中にはいて、仕事が来るようになったという幸運な人だが、でも、運も才能のうちである。その分、髙山さんは人の何倍も仕事をするし、たった一枚の写真のために一週間かけて背景のセットづくりだってしてしまう。それもこれも彼女の中にある「かわいい」を求める切実さのなせる技なのだが、その人が「スタイリストって何?」と自問する。
http://setagaya-school.net/Content/6247/
一つずつ、普通じゃないことを積み重ねて、いつか「おおたにゆき」がはっきり像を結ぶ。そのパズルを完成させる作業こそが、大谷さんにとっての「デザイン」の意味なのかもしれない。
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